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水のコラム

トイレの水が少なくなる原因とは？マンションで起きやすい封水トラブルの対処法

2024年11月29日トイレ

マンションにお住まいの方から「トイレの水が少なくなる」という相談を受けることがあります。特に上階の方で「水を流した後に水位が下がる」「長期間留守にした後に水が少なくなっている」といったマンション特有のトイレトラブルでお困りの方が多いようです。

このような現象は「封水」と呼ばれる水の量が減少することが原因です。今回は、マンションでよく起こるトイレの封水トラブルについて、原因と対策をご説明します。

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3 マンションで発生しやすい封水トラブルの原因

5.2 山陰地方でおすすめのホームセンター

5.2.1 コーナン東出雲店

5.2.2 スーパーホームセンターいない松江田和山店

6 マンションのトイレのトラブルは「さんいん水道職人」へ

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知っておきたいトイレ封水の基礎知識

トイレの水は単なる水たまりではありません。排水管からの臭い止めや、トイレを清潔に保つ重要な役割を担っています。

トイレの水位が下がると様々なトラブルの原因となるため、適切な水位を保つことが大切です。まずは、トイレの水の基本的な知識についてご説明します。

封水とは何か？その重要な役割

トイレの便器内にある水たまりを「封水」といいます。封水の主な役割はは、下水道からの悪臭や害虫の侵入を防止することです。また、排せつ物が便器に直接付着するのを防ぎ、トイレを清潔に保つ役割も果たしています。

適切な封水の水位について

一般的な洋式トイレの場合、便器の排水口から5〜10cm程度の水位が適切とされています。便器の形状によって適切な水位は異なりますが、通常は便器内の中心にあるくぼみ全体が水で満たされている状態が適切な水位の目安です。くぼみより水面が極端に低いと、臭気の逆流や排水能力の低下といった問題が起きやすくなります。

封水の水位が低下すると起こるトラブル

トイレの封水が減少すると、不快な臭いや衛生面の問題など、様々なトラブルが発生します。特にマンションの場合、共用排水管とつながっているため、一度トラブルが起きると解決が難しくなる可能性が高いです。

ここでは、封水の水位低下によって起こりやすい4つの代表的なトラブルについてご説明します。

悪臭の発生

封水が減少すると、まず気になるのが下水からの悪臭です。通常、封水は下水道からの臭気を遮断する役割を果たしていますが、水位が下がるとこの役割が失われてしまいます。マンションの場合、共用排水管からの臭いも逆流してくるため、芳香剤や消臭剤では対処しきれないほどの強い臭いが発生しやすいです。

汚物の付着と清掃の手間

水位が低下すると、便器への汚物の付着が目立つようになります。これは、通常なら水に浸かることで流れやすくなる汚物が、水位低下により便器に直接触れるためです。付着した汚物は乾燥して固まりやすく、普段の掃除では落としにくくなります。結果として、清掃の手間が大幅に増えることになるのです。

虫の侵入リスク

封水は害虫の侵入を防ぐ障壁としても機能しています。水位が下がると、下水道からゴキブリなどの害虫が侵入しやすいです。特に夏場は要注意で、一度侵入を許すと害虫が室内で繁殖してしまうかもしれません。マンションの場合、他の部屋への被害拡大も懸念されます。

排水能力の低下

封水は便器内の水圧を維持し、汚物を効率よく流す役割も担っているため、適切な水位が保たれていないと、トイレの排水能力も低下します。水位が下がると、通常なら問題なく流れるはずの量のトイレットペーパーでもつまりやすく、使用するたびにストレスを感じてしまうでしょう。

マンションで発生しやすい封水トラブルの原因

マンションの封水トラブルは、一軒家とは異なる原因があります。特に気圧変化や建物の構造に起因する問題が多く、上下階の影響を受けやすいのが特徴です。

ここでは、マンションで特に注意したい封水トラブルの主な原因をご説明します。

誘導サイホン作用による水位低下

マンション特有の現象として「誘導サイホン作用」があります。上階の住人が大量の水を流したときに配管内の気圧が急激に低下し、下階の封水まで引っ張られてしまう現象です。特に台風や強風時は排水管内の空気が影響を受けやすく、水位低下が起きやすくなります。

長期不在による蒸発

留守が多い世帯では、封水の蒸発による水位低下に注意が必要です。

通常は使用するたびに水が定期的に補給されますが、長期の外出や休暇で家を空けると、補充されないまま自然と水が蒸発していきます。特に夏場は蒸発が早く、数日の不在でも水位が目立って下がることがあります。

排水管のつまりや異物

マンションの排水管は複雑な構造をしており、つまりが発生しやすい箇所がいくつもあります。特に共用の立管に溜まった尿石や異物は、封水の水位に影響を与えやすいです。

また、各戸に繋がる個別の排水管でも、トイレットペーパーのつまりや異物の混入により、正常な水位を保てなくなることがあります。

便器の破損や劣化

年数が経過した便器は、ヒビ割れや傷が生じやすくなります。目に見えない小さな破損でも、徐々に水が漏れ出し、水位低下が進むのです。

また、タンク内の部品劣化により、適切な水量が供給されず、結果として封水の水位が保てなくなることもありますので、早めの点検と修理が重要です。

自分でできる封水トラブルの対策

マンションでの封水トラブルは、日常的な管理と適切な対応で多くは予防できます。

ここでは、専門業者に依頼する前に、自分で試せる対策方法をご紹介します。トラブルの程度によっては修理が必要な場合もありますが、まずは簡単な対処法から試してみましょう。

簡単にできる水位回復方法

水位が低下したときは、まずレバーを引いて水を流してみましょう。マンションでよくある誘導サイホン作用による水位低下は、水を流すだけで元に戻ることが多いです。それでも改善しない場合は、バケツ1杯程度の水をゆっくり流し入れてみてください。

ただし、これらの方法で水位が戻らない、あるいはすぐに低下してしまう場合は、配管などに問題がある可能性があるため、専門家への相談をお勧めします。

蒸発防止策と予防対策

長期の外出時は、封水の蒸発対策が重要です。ホームセンターで購入できる蒸発防止剤を使うのが最も確実な方法です。蒸発防止剤には、水面に油膜を作り、蒸発を防ぐ効果があります。

手軽な方法として、ラップフィルムで便器を覆う方法もあります。また、数日程度の不在なら、出発前にトイレを2～3回流しておくことで、封水の蒸発を防止できます。

日常的なメンテナンス方法

トイレは毎日使うものだからこそ、日頃のケアが大切です。週に1回程度、便器まわりの清掃時に水位をチェックする習慣をつけましょう。

また、掃除の際は排水口周辺の汚れも丁寧に落とし、目に見える範囲で異物やつまりがないか確認します。便器に傷やヒビが入っていないかも定期的にチェックし、トラブルの早期発見につなげましょう。

封水トラブル対策に役立つアイテム

トイレの封水トラブルに備えて、いくつかの基本的な道具を用意しておくと安心です。

便利な掃除道具と使い方

封水トラブル対策の基本アイテムは、トイレブラシ、スポンジ、ゴム手袋です。掃除の際は、まず便器全体をトイレブラシやスポンジで清掃し、排水口周辺は専用ブラシでていねいに洗います。トイレ専用の洗浄剤を使ってしっかり汚れを落としましょう。急なつまりに備えて、ラバーカップ（いわゆる「すっぽん」）も用意しておくと便利です。