水のコラム
換気扇交換は自分でできる!キッチンや浴室の手順と危険なケースを解説

キッチンや浴室の換気扇は、ニオイ・湿気・油煙を屋外へ排出する大切な設備です。長年使用していると、吸い込みの低下や異音、振動、油汚れの固着などが起こり、掃除だけでは改善されない場合があります。
もし、既存と同じサイズ・同じ方式のコンセントプラグ式換気扇であれば、自分で交換を検討できるでしょう。しかし、直接配線されている換気扇やダクト調整、コンセント新設、スイッチ配線の変更を伴う作業は、電気工事士等の資格が必要になるケースがあります。
この記事では、キッチンや浴室の換気扇交換を自分で進める手順、DIY可能なケースと危険なケース、交換する際に必要な道具、依頼時の費用の目安について紹介します。
キッチンの換気扇を自分で交換する手順
キッチンの換気扇を交換する際は、古い本体を外して新しい本体を固定し、ダクトやカバーを戻して動作確認をします。
ただし、製品ごとに取り付け方法は異なるため、必ず取付説明書に沿って進めてください。また、作業を行う際は厚手の手袋を着用するようにしましょう。
古い換気扇とフードカバーを取り外す
まずは、換気扇の電源を切り、ブレーカーを落とします。コンセントプラグ式の場合でも、作業中の誤作動や感電を防ぐために、事前に電源プラグを抜いておきましょう。
つぎに、フィルター、整流板、フードカバーを取り外します。なお、グリスフィルターは油が付着して滑りやすい場合があるため、手を添えて落とさないように注意が必要です。
新しい換気扇の枠と本体を固定する
古い本体を外したら、取り付け枠や壁面の状態を確認します。木枠や下地が傷んでいる、ねじ穴が広がっている、油汚れで固定面が不安定になっている場合は、そのまま取り付けると本体のぐらつきや異音につながるおそれがあるためです。
新しい本体は、取付説明書の指定位置に合わせて仮止めします。その際に水平器で傾きを確認し、壁や吊戸棚とのすき間、排気口の位置を見ながら調整してください。位置が決まったら、固定ビスを締めすぎない程度に少しずつ締めていきましょう。
排気ダクトを接続し前幕板を取り付ける
シロッコファンタイプのレンジフードでは、排気ダクトの接続が肝心です。ダクトを無理に曲げたり、排気口へ強く押し込んだりすると、排気漏れや異音の原因になるおそれがあります。排気口とダクトのすき間をふさぐソフトテープや、ダクト接続時の部品もあるため、用意しておくとよいでしょう。
また、前幕板は本体の上部や吊戸棚とのすき間を隠す部材です。幕板取付金具に差し込み、位置を決めてからねじを締めます。ただし、前幕板が確実に固定されていないと使用中の振動で外れる可能性があるため、作業後にがたつきがないか確認しましょう。
電源を入れて動作確認を行う
取り付けが完了したら、ブレーカーを戻し、短時間だけ運転して動作確認を行います。ファンが正常に回るか、異音や振動がないか、吸い込みがあるか、排気口から風が出ているかを確認する必要があります。
焦げたようなニオイや強い振動、金属がこすれる音がある場合は、すぐに運転を止めてください。原因としては、取り付け位置のずれやファンの干渉、ダクト接続の不具合などが考えられます。異常があるまま使用し続けると、故障や事故につながるおそれがあります。
自分で交換可能な換気扇の見極め方
自分で交換を検討しやすいのは、コンセントプラグ式で既存と同じサイズ・同じ方式の換気扇です。反対に、直接配線やダクト加工が必要なものは、DIYでは対応できないケースになります。
そのため、見た目だけで判断せず、電源方式と排気方式を確認することが欠かせません。
コンセントプラグ式の換気扇
コンセントプラグ式の換気扇は、電源プラグを抜き差しして使用するタイプです。壁付けのプロペラファンなどに多いタイプで、同じサイズの製品に交換する場合は作業範囲を把握しやすい傾向があります。
経済産業省は、電気工事士等の資格が必要な作業と、資格不要な軽微な工事の区分を示しています。電線相互の接続などは資格が必要な作業に含まれるため、配線に触れる作業は避けましょう。
【出典】経済産業省『電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは』
電気工事が不要なプロペラファン
プロペラファンは、扇風機のような羽根で直接屋外へ排気するタイプです。外壁に面したキッチンに使用されることが多く、コンセントプラグ式で既存枠に合う製品であれば、自分で交換を検討しやすい形式です。
引きひもスイッチ付きの本体は別途スイッチ工事が不要なタイプがある一方、本体にスイッチがないものは埋込スイッチやコンセント工事が必要になります。そのため、購入前に現在の換気扇が引きひも式か壁スイッチ式か、コンセントがあるかを確認しましょう。
換気扇を自分で交換する前の事前準備と注意点
換気扇交換では、寸法確認や安全確保、作業人数の確保が欠かせません。新しい本体を買ってから合わないと分かると、再購入や追加工事が必要になるおそれがあります。
現在のファンタイプとサイズを正確に測る
交換前に、現在のファンタイプ、開口寸法、本体幅、幕板の高さ、ダクト位置を測ります。プロペラファンなら羽根の直径や木枠寸法、レンジフードなら本体幅や奥行き、高さ、排気方向を確認してください。
また、シロッコファンタイプは、ダクトの径や排気方向が合わないと取り付けが難しくなります。製品ごとの寸法図を確認し、既存設備に合うものを選ぶことが肝心です。
必ずブレーカーを落として安全を確保する
作業前は必ずブレーカーを落とし、電源プラグを抜くだけでなく、誤ってスイッチが入らない状態にしておくと安心です。
ただし、作業中は濡れた手で電源プラグやスイッチへ触れないでください。キッチンは水気が近い場所なため、足元や作業台を乾かし、感電リスクを下げてから始めましょう。
高所作業のため複数人で実施する
レンジフードは高い位置にあり、本体の重量もあるため、1人で支えながら固定する作業は負担が大きくなります。本体を支える人とビスを締める人で役割を分けると、落下や位置ずれのリスクを抑えやすくなるでしょう。
また、脚立を使用する場合は床が濡れていないか、工具が散らばっていないかを確認してください。無理な姿勢で作業すると、転倒や本体の落下につながる可能性があります。安全を確保しながら、無理のない範囲で作業を進めましょう。
新しい換気扇の選び方と種類
新しい換気扇は、設置場所と排気方式に合わせて選びましょう。プロペラファンとシロッコファンはそれぞれ構造や取り付け条件が異なるため、既存機器と同じ方式を選ぶ方が交換時の負担を抑えやすくなるのです。
壁に取り付けるプロペラファン
プロペラファンは、壁面に設置された開口から直接屋外へ排気するタイプです。構造がシンプルで、コンセントプラグ式ならDIYで交換できる場合があります。特に古い戸建て住宅のキッチンや、外壁に面した台所で見かけることが多い形式です。
選ぶ際は羽根径だけでなく、木枠の寸法やシャッターの有無、引きひもスイッチの有無、電源コードの長さを確認しましょう。なお、外部フードや防虫網が傷んでいる場合は、換気効率や雨水の入り込みにも影響するため、設置まわりの状態も確認しておくと安心です。
ダクトで排気するシロッコファン
シロッコファンは、円筒状に並んだ羽根で空気を集め、ダクトを通して排気するタイプです。マンションや外壁から離れたキッチンで使用されることが多く、レンジフード内部に組み込まれているケースがあります。
取り付ける際は、ダクト接続や排気方向の確認をしっかりと行いましょう。もし、ダクトの向きや接続が合わない場合は、DIYでの対応は難しい可能性があります。
換気扇の交換に必要な道具と準備物
本体以外にも工具や保護用品、養生用品などの準備が肝心です。作業の途中で道具が足りないと、本体を支えたまま中断することになり、けがや落下につながるリスクがあります。
交換する換気扇本体と幕板
新しい換気扇本体は、既存のサイズや排気方式に合うものを選びます。レンジフードは、本体幅だけでなく幕板の高さも確認が必要になります。幕板は、吊戸棚や天井とのすき間を隠すための部材です。
取り付ける際は、幕板取付金具のねじを緩めて幕板を差し込み、取り付け位置を決めて固定する手順で行います。ただし、幕板の高さが合わないと見た目だけでなく、固定する際にも影響を及ぶおそれがあります。購入前は、天井高や既存の幕板の寸法を確認しておくことが欠かせません。
ドライバーや手袋などの必須工具
換気扇交換に必要な工具は、プラスドライバーやマイナスドライバー、電動ドライバー、メジャー、水平器、脚立、養生テープ、雑巾などさまざまです。なお、レンジフードは鋼板の角や切り口で手を切るおそれがあるため、厚手の手袋も準備しましょう。
特に古い換気扇は、油汚れでねじが固着していることがあります。無理に回すとねじ山がつぶれたり、枠を傷めたりする場合があるため、強い抵抗を感じる場合は作業を中断してください。
換気扇交換を業者に頼むべき危険なケースと費用
換気扇交換は、条件が合えばDIYで対応できるケースがあります。しかし、直接配線やダクト加工、下地補強、浴室の電気設備に関わる作業は危険を伴います。
ここでは、依頼を検討すべきケースと費用の目安を整理していきましょう。
直接配線されている場合の電気工事リスク
換気扇がコンセントプラグ式ではなく、壁内の電線に直接接続されている場合は、電気工事士等の資格が必要になります。経済産業省では、電気工事は電気工事士等の資格がなければ行えないと案内しています。無資格で配線を扱うと、感電や火災のリスクがあるため避けてください。
特に浴室やトイレの換気扇は、天井内配線やスイッチ配線が多く設置されています。電源コードが見えないタイプや配線が直結されているタイプ、浴室暖房乾燥機と一体化しているタイプは、自分で交換を進めない方が安全です。
【出典】経済産業省「電気工事の安全」
自分での交換と業者に依頼する際の費用目安の比較
自分で交換する場合は本体代、幕板やダクト部材、工具代が主な費用です。既存と同じ方式のコンセントプラグ式であれば、購入費用を抑えやすいでしょう。一方、サイズ違いや部材不足があると追加費用が発生するおそれがあります。
専門の業者に依頼する場合は、製品代や取り外し、取り付け、処分費、電気工事やダクト調整の有無で変わります。直接配線やダクト加工がある場合は、安全性を考えて依頼したほうが無難です。
換気扇交換を自分でできるかに関するQ&A
ここでは、フィルター交換やトイレや浴室の換気扇、メーカー製品の交換可否について整理しましょう。自分で対応できるのは、基本的に電気工事を伴わない範囲に限られます。
レンジフードのフィルター交換も自分でできますか?
レンジフードのフィルター交換や手入れは、自分で対応しやすい作業です。フィルターを交換する際は、換気扇の運転を止めてから作業しましょう。
レンジフードの種類によってグリスフィルターの外し方が異なること、油が付いて滑りやすい場合があるため、手を添えて外すことがポイントです。なお、変形したフィルターは吸い込み低下や異音につながる場合があるため、機種に合うフィルターへの交換が必要になります。
トイレやお風呂場の換気扇は自分で交換可能ですか?
トイレやお風呂場の換気扇は、天井埋込型やダクト式が多く、直接配線されているケースもあります。特に浴室は湿気が多く、電気設備の安全性が肝心です。電源プラグ式ではない場合や、天井裏で配線接続が必要な場合は、自分で交換できる範囲を超える可能性があります。
また、見た目のサイズだけで選ぶと、設置できても性能が合わない場合があります。品番や仕様が分からない場合は、電気工事店や施工会社へ相談してみてください。
タカラスタンダードや富士工業の製品も自分で交換できますか?
タカラスタンダードや富士工業の製品でも交換できるかは、製品の種類や電源方式、ダクト接続、設置条件で変わります。
フィルターや整流板の手入れは取扱説明書に沿って進められる場合がありますが、本体交換では電気配線や排気工事が関わることがあります。もし、配線やダクトを扱う作業に不安がある場合は、DIYではなく専門の業者に依頼を検討しましょう。
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換気扇交換は、同じサイズ・同じ方式のコンセントプラグ式であれば、自分で交換を検討できる場合があります。自分で作業する場合は、ファンタイプや寸法、電源方式、排気方向を必ず確認してください。
ただし、直接の配線やダクト加工、浴室や天井埋込型の換気扇、下地補強が必要なケースは、電気工事店や施工会社へ依頼したほうが安全です。また、キッチンでは換気扇の不具合とあわせて、排水口の悪臭やシンク下の水漏れが気になることもあります。
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作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。
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